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今見ている世界は、他人に見せられている世界かも
私は病気のせいで、かなり甘やかされていました。
やりたくないことはしなくていいし、やりたいことだけをして、欲しいものも何でも買ってもらっていたんです。
でも、心は全然落ち着かなくて、いつも不安を感じていました。
子供のころの私には、世の中のことを知らなかったから、自分ではどうにもできなかったんですね。
「この世界って思っているよりずっと広くて、たくさんの選択肢があるんだよって」当時の自分に教えてあげたいです。
安心できる場所だって、ちゃんと見つかるんだよって、親は子供に教えてあげることが大事なんだなって思います。
知らないことって、誰でも怖いものです。
大人だって同じ。
でも、少しずつ世界を知っていくと、どんどん生きやすくなるんです。
今だからこそ、こうして言える話なんですけどね。
1日の大半を過ごす環境を変える
中学校から高校に進学する時、私は「誰も私のことを知らない学校に行きたい!」と希望しました。
今このタイミングで変わらないと、また同じように窮屈な生活を送ることになるのがわかっていたからです。
高校受験は、私にとってまさに一世一代の大勝負でした。
試験会場に向かう時は緊張でドキドキでしたが、面接では自分でもびっくりするくらい元気に振る舞うことができました。
終わった時は、体が震えるほど緊張していましたが、「やっと突破できた!」って思ったのを覚えています。
そして、無事に私立の女子高校に合格!
次は入学初日に同級生とうまくコミュニケーションが取れるかが心配でした。
教室に入ると、席はあいうえお順に並んでいました。
ドキドキしながら、思い切って前の子の背中をツンツンして声をかけました。
それまでの自分を変えたいという気持ちでいっぱいでした。
結果的に、前の子とも隣の子とも仲良くなれたのです。
高校1年生の頃は、おとなしい子としてクラスに馴染んでいたと思います。
でも、小さい頃から過敏性腸症候群の症状があって、それが悩みでした。
極度の緊張でお腹が痛くなることが多くて…。
仲良しの友達といる時は平気でしたが、クラスで元気で目立つ子がちょっと苦手でした。
昔、そういうタイプの子にいじめられたことがあったので、無意識に避けてしまっていたんです。
今振り返ると、それは私の思い込みだったなと感じます。
みんな、自分の経験からいろんなことを判断してしまうものですよね。
普通の中学生活とは少し違った経験をしてきたので、クラスメイトとの感覚のズレを感じていたことも思い出します。
人とのコミュニケーションで、自分を発見する
高校2年生になる頃には、クラスにすっかり馴染んで、友達ともよくおしゃべりするようになり、学校生活もどんどん楽しくなりました。
ある日、放課後に友達と教室でだらだらおしゃべりしていた時、「ゆうちゃん(当時のあだ名)の話って面白いから、教壇に立って何か話してよ!」って言われたんです。
自分では特に面白いことを言っているつもりはなかったんですが、話にオチをつけるのが好きで、家族の話や先生の話、街で見かけた面白いエピソードなんかをよく友達に話していました。
「面白い」って家族以外の人に言われたのは初めてだったので、すごく嬉しかったのを覚えています。
こうして振り返ってみると、高校時代に私は完全に選択性緘黙症を克服できたんだなと思います。
特に治療を受けたわけではなく、自分の力でここまでたどり着いたんだと思っています。